2012年11月21日水曜日

iPadとiPad mini、軍配はどちらにっ! 〜 iPad miniを3週間使って 〜

小さいけれどニクイやつ!iPad mini!



iPad miniの電撃購入から約3週間。
(購入時の記事はこちら
これまで毎日持ち歩いていたiPad(第3世代)は家で使用し、外出時はiPad miniを使用していました。
私が感じるそれぞれのメリットは以下の通りです。

iPad(第3世代)
・液晶画面がとにかくきれいで見やすい
・画面が大きいのでPDFの書籍や資料を閲覧しやすい

iPad mini
・とにかく軽い
・とにかく薄い

ものすごいシンプル。誰でもわかりきっているメリット。
「お前に教えてもらわなくても分かってるよ」
という声が聞こえてきそうです。

しかし大切なのはどちらのメリットが勝ったのか、ということ。
(あくまで私の中で、の話ですが。)


勝者 iPad mini!!


あれほどiPadのRetinaを押していた私が、iPadを選ばなかった!
大好きなRetinaディスプレイを押さえてiPad miniが勝利したのは、その軽さと薄さでした。

圧倒的な軽さ。iPad miniに慣れると普通のiPad持った時ビックリします、ホントに。
「こんなに大きくて重いものを毎日持ち歩いていたのか…」
これはネットしたり本を読んだりする時に片手で持っても疲れにくいのは当然のこと、カバンに入れて常に持ち歩く際も体感が全然違います。

小ささもメリットがあります。電車の中や外で立っている時、従来のiPadは使用するのに若干躊躇しました。
iPhoneで代用できるなら多少画面が小さくて見づらくてもiPhoneで済ませていました。
しかしiPad miniはそういった場面でも手軽にササッと取り出して使う気になります。
これは軽さや薄さだけでなく小ささが手伝っていますね。

よく考えてみると、最初のiPadが発表される前、iPadのサイズの大方の予想はこのiPad miniくらいのサイズでした。
しかしジョブズが持っていたiPadはそれより遥かに大きく、それを見た私は「やめとこうかな」と思ったほどでした。iPadの発表前に本を裁断機でザックリ切ってスキャニング(いわゆる自炊)していた私が、です。

しかし大きいiPadもいいところがたくさんあって、最初に書いたように大きい画面は書類が見やすいし、手書きメモをするのにも適しています。

今思うと、「iPadってどう?」人に聞かれた時も「意外と重いですけど、便利でいいですよ」と常に重さについて注意を促してたっけ。

そんなiPadが重さの呪縛から解放されたのがiPad mini。

だからこそ、だからこそ残念なのはiPad miniがRetinaディスプレイでなかったこと。
そしたらもう、文句のつけようがなかったのに。
来年のRetina対応iPad miniを待ちつつ、それまでは現行iPad miniと共にがんばっていこうと思います。

もちろんiPad(第3世代)は家の中でこれからも活躍してくれるでしょう。
ちなみにiPad miniの解像度、気にならないかというとそんなことはなく、家でiPadを使っているのでやっぱりRetinaと比べてしまいますし、一度Retinaを知ってしまった人は同様の感想なのでは?と思います。

まあ許せる範囲だからこそ今回iPad miniを選んだんですけどね。
その辺りは人それぞれでしょうね。

それと個人的に後悔したのは今回購入したiPad miniの容量です。
バリバリ使うかどうかも分からないので一番安い16GBにしたのですが、アプリを入れた段階で残り数GBしか残っておらず泣きそうです。(iPadはもちろん64GBです)

iPad miniの購入を考えている方は容量、よく考えた方がいいですよ。
容量が増える毎に8,000円ずつ高くなるので、16GBと64GBの価格差は16,000円です。

16GBの本体価格28,800円と比べるとどうしても割高に感じますが、それをどう感じるかも人それぞれでしょうね。

2012年11月5日月曜日

bodum TRAVEL PRESS SET トラベルプレスセット 〜 手軽においしいコーヒーを作って、そのまま飲めるニクイやつ! 〜

bodum TRAVEL PRESS SET トラベルプレスセット

私はものすごく面倒くさがり。
とにかく「ぐうたら」過ぎて自分でもイヤになっちゃうことがあります。
そんな私ですから便利なものが大好き!なにより好き!便利なものを見つけるとすぐ買っちゃう。
私がiPhoneやiPadやiPad mini(購入の模様はこちら)を買っちゃうのもこのせいなんです。便利だから我慢できなかったんです。別に浪費癖があるわけではないんです。Apple信者ではないんです。強いていうなら「べんり信者」なんです!

そんな私のアンテナに引っかかったのがこの
bodum TRAVEL PRESS SET トラベルプレスセット
です。

コーヒーはすごく好きなんですが、家や職場ではあまり飲みません。好きなのに飲みません。面倒だからです。外出するとよくスターバックスに行くんですが、とにかく自分で作るのが面倒で飲まないんです。イヤー、ぐうたらだわー。

何が面倒って、まずなにがしかの作る器具でコーヒーを作りましてね、それをコーヒーカップなり何なりに入れますよね。
すると作る器具を洗わないといけないし、コーヒーカップも洗わないといけない。
ああ、面倒だ。
よくいいますよね。男って料理しても片付けをしないとか、片付けのこと考えて料理できないとか。
まさにその典型で私は片付けが大っ嫌い。なんとかして片付けなくていもいい方法を考えようとします。

というわけでコーヒー好きなのにコーヒーを飲まない(自宅や職場では、ね)という自虐的な生活を送っている私に朗報ありっ!救世主ありっ!
二度手間なし!コーヒー作る機能と飲む機能が一つになったイカスやつがいるって。圧倒的な救世主感!

「おいおい、本当にそんな都合のいいやつがいるってーのかい?」

なんて斜に構えてたんですが、いたんです、ほんとに。

値段も2,000円くらいなので電光石火のごとく購入。間髪入れず購入。10,000円以下なので妻への相談も必要なし!自分だけで決済通せちゃう!(私が勝手に決めたローカルルール)

そんな憎いやつが届きましたので早速レビューします。

パッケージ 1

パッケージ 2

とりあえず出してみた。
「やけどに注意」とありますが、実は二重構造になっていてそんなに熱々にならないんです。
優秀だわー。
フタを外すとこんな感じ。フタにコーヒー豆を「こす」網が付いてるんですね。
紅茶とかでよくある例のあれですよ。


そんなフタをこうやってセットして

棒をゆっくりと押し下げると

一番下まで行きまして

これが一番下まで下がったとこ。思ったより広い空間が残ります。

早速コーヒー豆を入れて

お湯を入れて。
ほんとうはもう少しお湯を入れるんですが、初めて作ったときに下の写真のように入れて失敗したので、少なめで作ってます。

入れすぎの失敗例。ほぼ間違いなくコーヒー豆が上の部分に進入してきます。

失敗するとこうなります。めちゃくちゃ上側に進入されてんじゃん。でも洗えばOK!
お湯を入れすぎたけど、とりあえずえいやと棒を下に押し下げます。
コーヒー豆が網の「上」に進入してそうだなーっていう予感をなぜか直感的に感じます。第六感が開花した!
でも万が一のラッキーにかけて飲んでみたら、やっぱりものすごい勢いで口の中にコーヒー豆入ってきて「ヒャッ」って叫んじゃいました。 第六感スゲー!

気を取り直して作っていきましょう。

スプーンで混ぜ混ぜして

フタをします。

フタをして4分たったら、ゆっくりと棒を押し下げていきます。

ゆっくり、ゆっくり

ゆっくり…

はい、一番下までいきました。
おおう、お湯の量を控えめにしたらうまくいったぜい!

肝心のお味ですが、うん、確かにおいしい。そりゃまあ普通においしいですよね。
コーヒーのことは詳しくないので、これがいいことか悪いことか分かりませんが、いわゆるドリップ形式で入れるよりもお湯の中にコーヒー豆が滞在する時間が圧倒的に長いので、じっくりと味がしみ出ているような、そんな気がします。

まあいい商品だと思いますので褒め称えてあげたいところですが、そんな満足感の中にもちょっと気になった点が2つあります。

1つ目は、コーヒーが少なくなってきて最後の方になると、若干粉っぽい感じがするかなーという所。
押し下げた網の下には当然コーヒー豆がありますので、最後は濃くなるというか、コーヒー豆の中でも細かいやつが網を通ってこっちの世界に来てるんじゃないですかね。(予想ですが。)
それほど不快感はありませんが、なんとなく粉っぽいというか若干のざらざら感というか、コーヒー豆の挽き方によっても変わるんでしょうけど、私は感じましたね。

2つ目は飲み口のニオイ。若干ゴムっぽいニオイがします。これは新品だからかなーという感じもしますね。
どうしても気になる方はカップにそそいで飲めばいいですね。
(あっ、それだと一石二鳥のメリットが意味なくなるっ!)

あとはおおむね良好。
強いていうなら、コーヒーカップでコーヒーを飲むと、飲む際に湯気と共に香りが鼻を刺激してくれて二度おいしいみたいなのがありますが、この商品のように飲み口が小さいと鼻からの香りが少なくなります。
まあそんなこと言い出したらスターバックスとかでフタ付きのまま飲んでも一緒ですけどね。あ、私フタ付きで飲む派だった!

ちなみにフタの話ついでにもう一つお伝えしておきましょう。
この商品にはフタが二つ付いています。(ウフフ、ダジャレじゃないよ。)

一つは上で紹介した、棒と網が付いてるやつ。
そしてもう一つ、その棒と網が付いていない、ホントにただのフタが付いています。

こいつが「だたのフタ」。棒も網もなく「ただフタをするだけ」という、フタ界では当たり前の役割なのに「なんだ、ただのフタか」とののしられる運命にある、悲劇のフタ。
まあ棒と網が付いてるやつは「一人フタ役」だからね!あ、上手いこと言っちゃった。


「悲劇のフタ」の裏側。なんの細工もない、そう、こいつはただのフタ。
このフタはコーヒー以外のものをこのタンブラーに入れて飲む時に使うんです。
水とかお茶とかジュースとか、いちいち「こす」必要がないなら棒と網いらねーじゃんってこと。ただのフタだからってバカにすんなよってこと。

兎にも角にも、私のようなずぼらな人間にはとても良い商品です。
これで自宅や職場でコーヒーを飲む機会が増えそうです。

たったの2,000円で生活が潤う。
無駄遣いって、ステキですねー。


2012年11月4日日曜日

外国人の評価が異常に高い、京都 祇園のホテル「Mume」に行ってきました! 〜 絶対オススメのホテルです! 〜

祇園の大人気デザイナーズホテル「Mume」の入り口。

日本に来る外国人観光客に人気のスポットといえばやっぱり京都。
京都に行って市内を歩いたりお寺巡りをしていると観光に来ている外国人をよく見かけます。
そんな外国人観光客に異常なほど絶賛されているホテルがあります。
京都の祇園にあるMumeというホテルです。

それを知ったのは以下の記事からでした。

うーん、スゴイ。スゴイ評価だっ!
Mumeを利用した人のコメントを見てみると確かにいいサービスだということは分かるのですが、私の中にはちょっと疑いがありました。

だって基本的に日本のサービスって他国に比べると結構スゴイんでしょ?
(あんまり海外旅行したことないんで勘ですが。)

「お客様は神様です」的な考え方で過剰に客をチヤホヤする日本のサービスって、外国から見ると異常なんでしょ?
(勘です。)

そんな自国でいいサービスを受けていない外国人(スゲー偏見)が日本のホテルや飲食店のサービスを受けたら、満足して当然なんじゃない?っていう疑いです。

もちろんMumeのサービスはいいんでしょうけど外国人観光客が過剰反応してるだけで、まあ他のホテルでも十分ありえるサービスなんじゃないの?って思っちゃうんです。

しかしコメントの絶賛感がハンパじゃない。気になる。ホントかどうか気になる。
曲がりなりにも企業の経営コンサルティングをさせていただいている身としては、本当にこのホテルのサービスが良いかどうかをこの目で確認する必要があるのではないか。
利用者の評価(クチコミ)だけで判断していいのか?

もしも私自身が利用してみて「あー、やっぱりいいホテルだったなー」と思えた場合、自分のサービス向上やクライアント様へのアドバイスの参考になるじゃないか?
興味を持つとなかなか忘れることができない私は、ハワイ旅行を取りやめて急遽「京都旅行」に変更しました。

私がハワイから京都に旅行先を変えたのはそんな高尚な理由があったからです。
間違っても
「ハワイに行こうと思って調べてみたら結構高かったから、びびって近場の安いとこに変えた」とか、そんなチープな理由じゃないですからね。
絶対違いますからね。
ホントに違いますからね。
でもハワイって高すぎですよね。ちょっと引いちゃいますよね。そんな余裕、うちにはないよねって。

ちなみに私は神戸に住んでいますので、京都には車で1時間ほどでいけます。近い。圧倒的近場感!
これなら結構安くつくぞっ!

では無駄な前置きはこのあたりにしておいて、京都の祇園のデザイナーズホテル 「Mume」の感想を書いていきますが、その前にあらかじめお伝えしたいことがあります。
サービス業を経営していたり携わっている方は行った方がいいですよ、このホテルに。

【予約】
まずは予約方法を確認するためにMumeのHPを見にいきます。
HPはこんな感じ。シックだけどまあそれほど特筆するほどのものはないですね。
ただ右上に「English」切換がある辺り、外国人の利用が多いのかな?と感じさせます。

ネット上で空室状況の確認や予約までできます。
まあこれは他のホテルでもできるところが多いでしょうね。

旅行の日程は決まっていたので(約1ヶ月後に2泊の予定)空室状況を確認すると、1泊目の日は空いていませんでした。
部屋数は7室しかない小さなホテルです。仕方がないか。
2泊目の日は1室だけ空いており、このホテルの中で一番小さく安い「月」という部屋でした。もちろん早速予約。

HP上で氏名や住所等を入力していくのですが、最後にメモ欄として「その他ご質問やご要望がございましたらご記入ください」とありましたので、
「宿周辺でオススメの食事処を教えてください。」
と書いておきました。
するとその日のうち(数時間後)に以下の内容のメールが返ってきました。

お食事の件ですが、下記いくつかご紹介させて頂きます。
祇園迦陵
http://www.karyo-kyoto.jp/gion/
当館から徒歩10分程のところにある懐石料理のお店です。
10品7800円のコースがあり、、当館近辺の懐石料理のお店の中ではリーズナブルなお値段となっております。
味も美味しいので、お客様にもよくお薦めさせて頂き、ご好評頂いております。
侘家洛中亭
http://www.wabiya.com/rakutyu/
当館から徒歩15分程の先斗町にある串カツのお店です。
串カツと言いましても、ぎとぎとした感じはなく、すっきりしたきれいなお店です。
侘家古暦堂
http://www.wabiya.com/korekidou/ponto.php
上記の侘家洛中亭の系列店で、こちらは焼き鳥のお店です。
こちらのお店も同じく先斗町にございます。
いらっしゃったお客様からは、スタッフの方が親切だというご意見をよく頂戴しております。
八咫
http://www.kaland.co.jp/yata_honten/
当館から徒歩5分程の和食のお店です。
コースメニューもございますが、一品料理もたくさんございますので、お好きなものをいろいろご注文されてはいかがでしょうか。
かしこまった感じではございませんが、町家を改装した雰囲気の良いお店です。
ここら屋
http://kokoraya.moss-co-ltd.com/
店内は昭和の雰囲気が漂うカジュアルな居酒屋です。
いくつかお店がございますが、当館から近いのは先斗町店と木屋町三条店で、徒歩15分程です。

ご予約等何かお手伝いさせて頂くことがございましたら、お申し付け下さい。
また、上記以外のお店をご希望の場合もご遠慮なくおっしゃって下さい。
ご予算をお聞かせ頂きましたら、またそれに合わせてご紹介させて頂けるかと存じます。
何かご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さいますようお願いいたします。

んー、丁寧。お店の簡単な紹介文があるのもいい。丁寧。

そんなこんなで早速満足していると、ふと「そういえば駐車場あるのかな?」という疑問が浮かびます。
HPを確認すると、ないじゃん!駐車場ないじゃん!
車で来るなってことね。ヒドイヒドイ!

早速Mumeに下記のメールを送りました。

予約後、駐車場がないことに気づきました。
車で行きますので、周辺の駐車場で夕方から翌日午前まで止めた場合、いくらぐらいかかるか教えていただけますか?
安いなら少し歩く距離でも結構です。
よろしくお願いします。

うん、予約前に確認しとけよって感じ。バカって感じ。マヌケって感じ。
今自分で読み返してもそんな感じ。もうやだ。
「予約後、駐車場がないことに気づきました。」
なんてサラッと言ってるけど、ちょっと顔赤くなってたと思う。
結構ドジなんです。テヘ。

するとこれに関してもその日にメールが返ってきました。

当館専用の駐車場をご用意しておりませんで、大変申し訳ございません。
近辺の駐車場の資料を添付いたします。
添付ファイルの資料にございます②の新門前橋(南)の
駐車場に空きがございましたら、そちらに駐車して頂くのが一番お得かと思います。
例えば午後5時から翌日のお昼12時頃までそちらに駐車して頂いた場合、大体3,500円位までで収まるかと思います。
ただし、台数に限りがございますので、満車の場合は別の駐車場に入れて頂くか、お待ち頂かないといけませんが、
その旨ご了承下さいませ。
大きなお荷物をお持ちの場合や、駐車場の場所がわかりづらいようでしたら、いったん当館にお越し下さいましたら
お荷物のお預かり、場所のご案内もさせて頂きます。

ご不明な点がございましたら、いつでもご連絡を下さいませ。

んー、丁寧。なんか車でいくこちらが悪いようにさえ感じます。
車で行ってごめんなさい。お許しください。

【ロケーション、外観】
旅行一日目は嵐山の方で宿泊し、二日目に色々と観光した後Mumeへ向かいました。
ホテル自体のチェックインは15時からになっていますが、14時くらいに着いちゃいました。
教えていただいた駐車場に車を停め、チェックインが無理なら荷物だけ預かってもらおうとホテルに向かいました。
Mumeの面している道路。細いです。左側にちらっと見えている赤いのがMumeのドアです。

この辺なのに、それらしい建物が見あたらず不安になっていると、ありました。
ポーチにようなものがあって道路から少し内に入っているのでかなり近づかないとホテルが見えないんです。


【チェックイン】
入り口は真っ赤なドア。

「このドアはロックがかかっており外からは開けられませんのでインターホンをならしてください」

と予約後のメールに記載されていましたので早速インターホンをならすと、すぐにドアが開き笑顔の女性がでてきました。

チェックインの時間より早く着いたので荷物だけ預かってもらおうと思っていたのですが、すでに準備はできているのでチェックインしてもらっていいとのこと。

お言葉に甘えてチェックインさせていただいたのですが、ここからが凄かった。

まず一ヶ月ほど前のメールのやりとりに対してのフォローです。
駐車場の場所は分かったか、食事の予約はすんでいるか、メールに記載した店以外に希望の店はないかなど、メールのやりとりについての気配りがあります。

そんな話をしながらさらりと奥のBARに案内されます。
ホテルの奥にあるBARです。ここでチェックインの手続きをします。
とてもいい雰囲気で落ち着く空間です。
BARから入り口の方を撮ったけど、ちょっと分かりづらいですな。

フロントではチェックインしていません。
チェックインの手続きはBARで行うというのです!
こんなホテル、ほんと初めて!!

BARの席に着くと希望のドリンクを聞かれます。ちょっと喉が乾いていたのでジンジャエールを注文。当然無料のサービスです。
チェックイン手続きしながらジンジャエールを飲みます。
辛口でおいしいジンジャエール。たぶんウィルキンソンの辛口のやつだな!

ドリンクを飲みながらゆっくりとチェックインの手続きを行います。ちなみにMumeは前金なのでチェックインの時に支払い済ませます。

祇園の地図をいただけます。

手続きが済むと今度は祇園周辺の地図をいただけます。
Mumeの場所は既にマーカー済。

BARに客は私たちだけ。小さいホテルだからこその静寂。

軽く雑談しながら夕食の予約がまだ済んでいない旨を伝えると、
「お店がお決まりならご予約いたします。」
とのこと。コンシェルジュだ、コンシェルジュ!

あらかた絞っていたのでその場で店を決定。すると予約のために一度フロントの方へ行き、しばらくして戻られた時には手に何やら紙を持っています。
「予約できました。こちらがお店のホームページを印刷したもので、地図と住所はこちらです。」
ホームページを印刷したものと先ほどもらった地図で丁寧に道順や迷わないための注意点を教えていただけます。
まったく、どこまでも丁寧だぜ。丁寧の宝石箱やぁ〜。

一通りの手続きも終わり、ドリンクも飲み終えたので部屋に案内していただきます。

【部屋】
廊下。壁の白と絨毯の赤のコントラストがいい感じです。
ていうかこの写真、ゆがんでんな。写真撮るのヘタクソか!


一番小さい部屋「月」です。半分くらいがベッドですが、インテリアや照明など雰囲気は抜群!

部屋に入った第一印象は正直言うと「狭いっ!」でした。まあこのホテルで一番狭い、安い部屋ですからねー。
それにしても結構狭いです、はい。

しかし次の瞬間には「洒落てやがるぜ、へへっ!」ってなもんで雰囲気やインテリアなどを楽しみます。
スタッフの方が部屋の説明を丁寧にしてくれます。

高級感がプンプンと漂ってきませんか?


クローゼットの中。
クローゼットの上にあるこれは枕だそうです。
テンピュールのなんだかいいやつみたいですよ。


冷蔵庫の中には冷えたグラスとお水が入っています。


バスルームです。ユニットバス形式です。
外国人には違和感ないかもしれませんが、正直日本人はちょっと物足りなく感じるかもしれませんね。

洗面台。洒落てるぜ。ちなみにシャンプーなどは「グリーンティー」の香りでした。

シャワーカーテンの代わりにガラスがあります。

トイレ。フタはセンサー付きで、近づくと「ウィーン」って開きます。
このフタが意外とクセモノで、顔を洗ったりシャワーを浴びたり歯を磨いたりしに来たのにいちいち「ウィーン」って開くからビクッてなります。ユニット形式の場合、トイレの自動開閉って逆に邪魔だと思う。うん。

これはタオルを乾かすマッシーン。こんなの初めてみた。結構温いっす。


【外出】
祇園周辺を散歩するために外出します。
鍵はフロントに預けます。

この日の天気は曇り。すると雨が降りそうな雰囲気を察して
「お荷物になりますが、よろしければこちらの傘をご利用ください。」
と差し出してくれます。
京都っぽい和風っぽい洒落た傘。鍵を開けていただき外まで見送っていただきました。

数時間、買い物や散歩を楽しみましたが、幸い雨は降らず、一旦ホテルに戻ります。
すると
「傘がお荷物になり申し訳ありませんでした。」
と謝られる始末。いやいや、謝らないでください。雨が降らなかったのはこっちのせいなんですから!(ん?)
雨が降らなくてごめんなさい、ごめんなさい。(ん?)

そしてフロントで鍵を受け取ると
「よろしければ奥でお飲物でもいかがですか?」
と勧められます。

お言葉に甘えて奥のBARに座りドリンクをいただき休憩します。
ちなみに外から戻ってきたときにドリンクを勧めてくれるこのサービスは終始一貫しています。
私はいまだかつてホテルでこのようなサービスを受けたことはありません。
(そんなにいろんなホテルのサービスを知っている訳ではないんですけどねー。)
ちょっとしたことですが、これって結構うれしいですよね。BARの雰囲気がいいのも相まって、とてもリラックスできる貴重な時間です。

ほんと落ち着くわー。

窓からは緑と川を愛でることができます。

それとしばらくして気づいたのですが、このホテルは人の流れがほとんどありません。
7室しかないその小ささはもちろんのこと、入り口にロックがかかっていて外部の人間が入ってこない安心感もプライベート空間を演出してますよね。
とにかくスタッフの方以外はほとんど人がいないので、ゆっくりと落ち着けるんですね。

【ハッピーアワー】
BARカウンター。ここで飲み物を作っていただけます。

ホームページには記載されていないのですが、17時〜19時は1階のBARでアルコールを含むドリンク飲み放題を楽しめます。
この時間帯をホテルでは「ハッピーアワー」と言っているそうです。

夕食は19時から。まだ1時間以上あったので
「へっへっへっ、元とってやるぜ!」(←下品)
とばかりにBARへ向かいます。

アルコールはビールやカクテル、ワインなどかなり種類があるようですね。
ビール好きの私は4杯くらいいただきました。(ビールはエビスでした。)
私たちが行ったときには外国人が一組いて、窓際でドリンクを飲みながらくつろいでいました。
「男だけで旅行ということは、あれかなー?」などとお洒落で上品なBARで下世話な話をしながらマッタリしました。

【朝食】
朝食のテーブルセット。何が出てくるか楽しみ。

このホテルではチェックインのあと、朝食の時間を確認されます。
他のホテルでも聞かれますが、ちょっと理由が違います。

「焼きたてのパンを焼きたてですぐに食べていただきたいから。」
というのがその理由だそうです。
こんなところにも「おもてなし」の気持ちを感じることができます。

朝食の内容は写真で見ていただきましょう。
ジャム。左から順番に…、すいません、忘れました。

生搾りのグレープフルーツジュースです。大事なのでもう一度いいます。生搾りです。フレッシュ感がハンパでないです。

ヨーグルトとフルーツ。結構ボリュームがあります。
先ほどのジャムはパンだけでなくヨーグルトにも使えますね。

ゆでたまご。板東英二だったら床に突っ伏して喜ぶでしょうね。普通のゆでたまごですが。

ジャガイモのスープ。あっさりしてておいしかったですよ。

でました。焼きたてパン。上から、クロワッサン、ネギが入ったパン、クルミパン。
言えた!ジャムの時とは打って変わって言えたよっ!
味はさすが焼きたてパン。おいしかったっす!

【チェックアウト】

朝食後2時間ほど周辺を散歩し、ホテルに戻ってBARで飲み物をいただて休憩し、部屋に戻ってチェックアウトの準備をします。
BARの窓際で最後の余韻にひたります。ああ、いいホテルだった。
最後もチェックインの時と同じジンジャエール。
楽しい時間はあっという間ですね。
すっかりこのホテルが気に入りましたので
「また近いうちに来よう!」
と決心しつつチェックアウト。

快適に過ごせたお礼をいい、外まで見送っていただきます。
駐車場の方にしばらく歩いて振り返ると、まだ外で見送ってくれています。
手を振りまたしばらく歩き、「かなり歩いたのでまさかねー」なんていいながら振り返ると、うん、まだ見送っていただいてました。

分かりますか?ちょっと拡大。
わかるかなー、わかんねーだろーなー。
 まだ分からない?ではもっと拡大。
拡大しすぎて写真がざらざら。それくらい離れてました。
いたっ!

いやはや、本当に最後まですばらしい接客でした。
勉強になりました。

【シミュレーション】
さて、一応会計・コンサルティングの世界で仕事をしている私です。
こんなに気に入ったホテル、一体どれくらいの売り上げでどれくらいの利益がでるのか、勝手にシミュレーションしてみます。
(本当に予想の概算計算ですので、実際の経営状態とは違います。ご了承ください。)

(売上)
部屋は全部で7室です。
直近数ヶ月の予約状況から、おそらく以下のような稼働率ではないかと予想しました。

・花 52,500円×1室×稼働率80%=42,000円
・蝶 26,250円×2室×稼働率90%=47,250円
・風 28,350円×2室×稼働率90%=51,030円
・月 23,100円×2室×稼働率95%=43,890円
合計 184,179円×365日=67,222,050円 → 67,000千円

ほんとに予約率が高いんですよ。
「花」は3人部屋のスイートルームですので若干稼働率が下がるようですが、それでもすごいですよね。

ちなみに全室の稼働率100%の場合は75,883,500円です。これがMAXの売上というわけですね。

(人件費)
これはなかなか難しいですね。
全国のホテル(黒字企業のみ)の人件費率(売上に対する人件費の率)は40%前後です。
売上が67,000千円なら人件費は26,800千円となります。

Mumeのスタッフの人数は不明ですが、私が見た限り最低10名はいるでしょう。
仮に12名だとします。
すると一人当たりの平均年収は2,233千円!
んー、そんなに低いかなー?

Mumeのスタッフの方は若い方が多かったのは確かです。
それで若干人件費が下がるかな?
有名ホテルは別として、通常30代のホテル勤務の方が年収3,000千円台だということを考えると、3,000千円弱くらいか。
ということで一人当たりの平均年収を2,600千円とすると12名で31,200千円。人件費率は実に約47%です。ちょっと高いですね。

(不動産)
土地も建物も購入したと仮定します。
会社情報を見ると資本金(設立時に用意したお金)は10,000千円(=1,000万円)。当然この金額では不動産は購入できませんので、購入資金は全て借入になります。

・土地
路線価を調べると215千円/㎡です。
地図から土地の面積を調べるとだいたい200㎡くらいでした。
すると相続税評価額で43,000千円。
相続税評価額は市場価格の80%とされていますので、割り戻すと53,750千円。
これが土地の価格だと推測されます。(あくまで現時点での、ですが。)
ちなみに損益を計算する場合、減価償却費を計算する必要がありますが、土地は「減価」しない性質のものですので減価償却費は発生しません。

・建物
これはなかなか難しいんですね。デザイナーズホテルですのでデザイン料が他の建物より高い可能性がありますし。まあとりあえず標準的な計算で。
建物の構造は鉄筋4階建。
完成は平成21年のようですので、その年のこの構造の建築価格は219.0千円/㎡です。
これに概算の延べ床面積 728㎡を乗ずると159,432千円。
ちなみに耐用年数39年とすると減価償却費は4,088千円/年です。

・借入金の支払利息
上記不動産の取得の原資がすべて借入金だった場合、借入額は213,182千円となります。
金利が2%で約4,000千円。これは標準的な同規模のホテルからすれば高い金額になります。資本金が少ないとどうしても借入依存になり金利負担が大きくなりますね。

(その他経費)
個別評価できない経費については、一般的な旅館やホテルの経費率(売上に対する構成比)を参考に私が若干補正して概算計算します。

・売上原価:10% → 6,700千円
・その他販管費:30% → 20,100千円

(損益)
上記内容をまとめると以下のような損益になります。

・売上高 67,000千円
・売上原価 6,700千円
 ・売上総利益 60,300千円

・人件費 31,200千円
・減価償却費 4,088千円
・その他販管費 20,100千円
 ・営業利益 4,912千円

・支払利息割引料 4,000千円
  ・経常利益 912千円

あれれ?こんなにステキなホテルなのに、利益が年間で1,000千円いかなかったですね。
(私が勝手に計算した全て概算計算の結果ですので、信じないでくださいね。あくまで参考として。)

んー、やっぱり経営って難しいですね。
このホテルならもっと利益がでてもいいと思うんですけどね。
(勝手に利益があまり出てないことになってる。皆さん、私の概算計算ですからね。気をつけて!)

よし、利益貢献のために、なんとか年内にもう一回いこう!

というわけで、とにもかくにもオススメのホテル、Mume。
もしご興味がありましたらぜひ一度ご利用下さい。

Mume

あー、このホテルのコンサルとかやりたいなー。
Mumeの中の方がご覧になられて、オファーがあったらこんな幸せなことないなー。あー、それほどに素敵なホテルだったなー。(ヒトリゴト)